冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

保健室に行かなきゃ行けないのはわかるけど足に力が入らない………。



「わりー、わりー。大丈夫………」


「ちょっとそこどいて」



ザワザワと騒がしくなる体育館がいきなりシン、と静まり返った。私がボールにぶつかった瞬間、騒がしくなったのに………。


なんだろうと思い、顔をあげようとした時、



「きゃっ!ちょ、何すんの!」



ぐらんっと視界が横に流れて気づけば誰かに抱きかかえられていた。



「おい、大人しくしろよ、けが人。保健室に連れてってやるから」


「…………」



嘘でしょ………。


私、今伊織に抱き抱えられてる!?


伊織の声が聞こえてから数秒してからようやく状況を理解した。ほんのりと暖かい伊織の腕の中はとても心地いい………。


じゃなくて!


こ、これはいくならんでも恥ずかしすぎる!お願いだから下ろしてー!



「ねぇ、橘くんが女子を抱えてるよ………?」
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