冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
なんか……モヤモヤする。もしかして私と伊織の話をしてる……?
相手はいったい誰なの……?
「そもそも俺はお前には興味がない。なんでそんな話になっているのかは分からないが俺は今は空音が1番大事だ」
ードキッ。
多分今話しているのは嫌なことなんだろうけど伊織からその言葉が聞こえてドキンと心臓が甘く響く。
さっきは嫌な音だったのに、大好きな人の言葉はやっぱり違う。
こんなにも私を安心させてくれる。
「じゃあな。もう話しかけてくるなよ」
「ちょ、待ってよ!まだ話は……」
伊織の言葉を聞いてドキドキしていると話が終わったのか、こちらに向かってくる。
あわわっ!
どうしよう、こっちにきちゃう!
私は顔を合わせないように咄嗟に近くにあった廊下の角に身を潜めた。
こんなところで鉢合わせるのはさすがに気まずい。お願い。私に気づきませんように。