冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

「わ、私は……絶対に伊織くんのことを諦めない!」



そんな叫び声を背中に受け止めながら聞こえないふりをしてそのまま歩いた。


正直ここまで豹変した女子を見るのははじめてだ。


これから何を仕掛けてくるか分からない。空音にも危害が及ぶだろう。


それだけは絶対に避けなければ。


俺は一生をかけて空音を守ると決めたから。


***


「……最近俺がよく教室からいなくなっていただろう?それは咲坂に呼び出されたり待ち伏せさせられたりされてたからなんだ。黙ってて悪かった」



ここまで話し終えて空音の顔をそっと見る。


この話を聞いて引かれた?


ちょっと仲良くなった女子にストーカーまがいなことをされているって知って怖がらせたか?


そう思って恐る恐る顔を盗み見るが……



「な、何それ!完全にストーカー化してるじゃん!え、そもそも咲坂さんってそんなにやばい人だったの?なんで伊織はこのこと黙ってたのよ!なんっで伊織はこのこと隠してたの!」
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