冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
ああ、そんな点数を叫ばないでよぉ……公開処刑じゃん!
「私、赤点を取ってしまいました。よって私は夏休みにおさらばしなければいけなくなりました。伊織、ごめんねぇ……!」
自分の情けなさと恥ずかしさで頭がいっぱいになる。あれだけ伊織に勉強を教えてもらったのに赤点取るとか最低じゃん。
それに、夏休みは伊織とたくさん思い出を作って告白の返事をしようとまで考えていたのに。
もうっ、私のバカァ……。
半泣き状態で伊織をちらっと見る。
お、怒ってるかな……。
「まぁ、そんなことだろうと思った。安心しろ、俺の数学のテストだ」
あ、れ?
怒ってない?
てっきり怒られるかと思っていたのに伊織の反応は意外とあっさりしていた。
「え?橘くん、こ、これは……」
「瑠璃?どうしたの?」
伊織の反応に驚いていると差し出された瑠璃の反応に首をかしげる。なんだろう。というか伊織の数学のテスト……。
どうせ自慢だろうな。