冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「ねぇ、伊織。これはどういうこと?なんで伊織が赤点とってるの!?」
「だから言っているだろう?これは計算だと。俺は空音が数学の赤点を回避できないと計算した」
「……はぁ」
なんか、今すごく失礼なこと言わなかった?
伊織はテストをしまいながらボソリボソリと話す。私は心に引っかかったけど知らないふりをした。
「だから俺も赤点をとった。空音と……一緒に過ごすために」
「……え?わざと赤点をとったってこと?」
恥ずかしそうにそっぽを向きながら話す伊織。
「そうだ。こうすればずっと空音のそばにいられるだろう?テストに気づかなかったのは多少俺のせいでもあるからな」
なんで、そんなことするのよ……バカ。
成績がかかってるんだよ?
そんなことのために……赤点を取るとか。
夏休みがつぶれちゃうのは嫌だけど伊織と一緒ならいいか。わざと赤点とったのは複雑だけど嬉しい。