冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
FORTHSTAGE
気持ちのすれ違い
「えー、であるからしてここは……」
数学の授業中。私は恐る恐る顔をあげてちらっと咲坂さんが座っている方を盗み見る。
咲坂さんは真面目そうに先生の話を聞いていてノートを一生懸命取っていた。教室にいるのは私と伊織と咲坂さん。
この異色の3人噛ま本当にそろってしまうとは……。嫌な予感しかしない。
「じゃあ、ここ栗田!前に出て解いてみろ!」
「は、はい!」
咲坂さんを見ていると名前を呼ばれて慌てて席を立つ。いきなりだったのでびっくりしたけど怪しまれないようになるべく平静を装う。
ほ、補習ってもっと軽いものだと思ってたけど伊織が言ってた通りガッツリ授業形式じゃない。
昨日伊織に勉強教えてもらっていてよかった……。
「はい。正解。よく勉強してきたな。テストもこのくらいできてたら嬉しかったけど」
「あはは……すみません」
正解したはずなのに一言余計なことを言われたせいで気分は下がる。