冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

元々午前中で終わる予定だったから特にお昼のこととか考えてなかった。家で食べようかなとか思ってたけどもっと伊織と一緒にいたいし……。



「じゃあ軽く食べてから家に帰ろ?今日うちよってくでしょ?」


「……今日はやめとく。また明日勉強見てやるからしっかり宿題やってこいよ?」



最近はよく私の部屋で勉強会をしていたのでつい癖で誘ってしまった。


だけど伊織は困ったように目を泳がせてから断った。……なんだろ、いつもなら強制的に勉強会をするのに。


様子がおかしい……。なんか嫌な予感がするのは気のせい……かな。



「伊織?」


「……なんだ?」



不思議に思って伊織の袖を軽く引っ張る。


すると伊織ははっとしたように私を見るといつも通りの視線で私を見つめる。


……やっぱ私の気のせいだったかな?



「ううん、なんでもない。早く行こ?」



気持ちを振り払うようにわざと大袈裟に笑うと荷物をまとめて席を立つ。
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