冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

わがままを聞いてくれますか？

夏休みに入って1週間。


もうすぐ補習も終わるというのに私の気持ちはずっと落ち込んだまま。



「今日も伊織から連絡なし……か」



私はベットの中でスマホを握りしめながらボソリとつぶやいた。咲坂さんが倒れた事件から1週間が経過した。


あれから特にトラブルがあったというわけでも無く、順調に補習が進んでいる。


だけど……変わったことがひとつあった。


それは、伊織が私と話をしてくれなくなったこと。今までは毎日一緒に登下校していたのに補習初日からぱったりとそれは無くなった。


原因があるとすれば咲坂さんの事件なんだろうけど……それでも伊織と喧嘩をした覚えはない。一方的に私が不安になっていただけだ。


今までこんなことはなかった。


ケンカをしてもすぐに仲直りして、次の日には普通に一緒に学校に行って、話をして。



「なんで、こんなことになっちゃったのかなぁ……」