冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
布団の中で枯れたはずの涙がまた流れる。
伊織を思って流す涙はとても苦しくて。だけどとまらない。こんなことを最近毎日繰り返している。
おかげで目はずっと腫れっぱなし。
「勉強しなきゃいけないのに……」
今日は補習最終日。
翌週の月曜日のテストで赤点をまた取れば成績に響いてしまうのに、全然勉強できてない。
このままじゃいけないことはわかってる。
だけどどうすることもできなくて。伊織は私から離れたまま。誰にも相談できない。
心が……苦しい。
ーーピコンっ。
「伊織!?」
スマホを放り投げて天井を見つめているとスマホが光った。慌てて起き上がり、スマホを拾い上げる。
『やっほー。補習最終日だね!毎日橘くんと頑張ってるー?良かったら今日午後から会わない?』
「……なんだ、瑠璃からか」
伊織かと思い、ドキドキしながらスマホを見たけどメッセージの相手は瑠璃からだった。