冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
***
「……伊織、いますかー……?」
私はそーっとドアを開ける。だけど誰からも返事は無い。ちなみにここは学校の屋上。
あれから学校の色んなところを探し回った。
だけど見つからなくて、帰ったかなと思い下駄箱を覗いた。でも外靴があったのでまだ学校にいることは確信した。
「ここもいない、か……」
誰も返事をしなかったので諦めて戻ろうとした時、
「伊織くん、いいの?栗田さん放ったらかしにして」
……この声、咲坂さん!?
屋上から咲坂さんの声が聞こえた……気がした。
私は慌てて中に入り、奥へと視線を送る。
するとそこには……
「伊織!咲坂さん!」
「空音?」
私が探していた伊織と咲坂さんがいた。
ほっとして思わず2人の名前を呼んでしまった。伊織はびっくりしたように私を見ている。
だけど動揺しているようにも見えた。