冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

でもそれは咲坂さんの仮病に気づかない伊織のことが嫌いで、ただ八つ当たりして叫んだものだった。


もしかして……



「ねぇ、もしかして私から離れていったのって……」


「ああ。空音に嫌われてると思ったからだ。だからさっき告白を聞いて驚いた。本当に俺のことが好きなのかって疑いそうにもなった」



伊織の正直な気持ちを聞いて驚きを隠せない。


私のせいで、伊織は離れていったんだ……。



「……ごめんなさい。あの時、咲坂さんにいじわるされて動揺してた。それに咲坂さんに伊織が優しくするから、それで気持ちが崩れて。でも、私はずっと伊織のことが好きだから！そこは変わらないから！」



これは自分で招いた結果だったんだ。なんでもっと早くに気持ちを伝えなかったんだろう。


自分の勇気の無さに、こんな後悔する時がくるなんて。



「わかってる。空音の気持ちはちゃんと届いたよ。俺も……空音が好きだ」



やっと……両想いになれたんだね。


私の気持ちは伊織にちゃんと届いていた。