冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「うう〜……伊織ー!大好き!」
気持ちが届いて安心した。私はそのまま強く抱きしめる。安心とドキドキが混ざって、伊織の腕の中で小さな子供のようにわんわんと泣いた。
こんなに勇気を出したのは人生ではじめてだ。
好きな人に想いを伝えるってこんなにも勇気がいるんだね。
近すぎて、すれ違いばかりしてきた私たちのこの気持ち。なかなか素直になれなくて悩んだりもしたけど伊織を好きになってよかった。
大切な人は本当にすぐそばにいたんだ。
「わかったわかった。俺も大好きだ。だから泣きやめ、な?」
「……ひゃああ!」
顔を埋めて泣いていると伊織が私の顔をぐいっと上げる。ドアップにうつった伊織の顔はとても赤くて、嬉しそうだった。
「伊織……?なんかご機嫌だね?」
「あ?当たり前だろ。好きなやつから好きって言われて嬉しくないやつがいるか?ったく、空音はアホだな」