冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
FINALSTAGE
とろけるほどに
「じゃあ名前呼ばれたらテスト取りに来い」
ードキドキ。
ここは学校。今、先生が3枚のテストを手に持って教室に入ってきた。
今日は本当の補習最終日。テストが終わり、この結果次第でこれからの夏休みの行方が決まる。
大丈夫。
全力は尽くした。あとは結果を待つだけ。
私は机の上で手をぎゅっと握り、拝むようにして先生を見つめる。お願い、どうか赤点回避できてますように。
「栗田!取りに来い」
「は、はい!」
ドキドキしてると先生に大声で名前を呼ばれた。慌てて席をたち、テストを取りに行く。
先生、私のテスト結果はどうでしたか!?
「はい。じゃあ次」
訴えるように先生を見たつもりなのに何も言わずにテストを渡された。
先生の心が全く読めない!
恐る恐るテストを受け取り、席に戻る。
ちょうど伊織も呼ばれたようで席に戻る前にすれ違った。