冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

すれ違う瞬間にぽん、と頭を撫でられ別の意味でドキッとする。


まるで大丈夫だと言われてるようで安心した。


伊織ってやっぱりすごいな……。



「以上で夏休みの補習を終わる。みんな、羽目を外しすぎないようにして過ごすように」



伊織にテストを渡した後、先生は一言そう言って教室を出ていく。


え、まさか!


私はテストをそーっと覗き見る。先生がみんなに向かってそう言ったってことは……!



「い、伊織!私、赤点回避した!」



怖くて見れなかったテストを凝視して何度も点数を確認する。だけどそこに書かれた点数は……赤点よりもだいぶ上回った点数が書かれていた。


その結果が信じられなくて伊織に思いっきりテストの点数を見せつけた。



「やったな。これで夏休み満喫できるな」



ードキンっ!


伊織はほっとしたように笑うと、わしゃわしゃと私の頭をなでる。


その仕草がくすぐったくて嬉しくて。


もっと伊織に撫でられたいと思った。
< 201 / 227 >

この作品をシェア

pagetop