冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

私もびっくり。



「だって!このままじゃダメなんだもん!」


「はぁ!?何言ってんの?ねぇ、この子大丈夫?」



今まで大人しかった咲坂さん。私の訳分からない行動にはっとしたように掴んでいた腕を振りほどこうと力を込めている。


だけどそれはさせない。


今、ここで言いたいことをお互いに言わなきゃ後悔する。私にはわかる。この前もそうだったから。伊織に気持ちを伝えられたのも咲坂さんのおかげなんだから。



「空音!?離せ」


「嫌だ!咲坂さん、今伊織と私に言いたいことあるでしょ?」


「はぁ?な、何言って……」


「私にはわかる!咲坂さん、ずっと苦しそう!今の状況に絶対納得してない。なにか言いたいことあるなら今、ここで言って!私が受け止めるから!」


「…………」



……って、私はいったい何を言ってるんだよぉぉ!


しばらく沈黙が続いた。咲坂さんと伊織は下を向いて話そうとしない。そんな2人を見て私はダラダラと冷や汗を流すだけ。
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