冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
そうだったんだ。
ていうか伊織、気づいてたの!?
この前の咲坂さんが倒れたのは演技だって。だったらこの喧嘩していた時間は……。
「そうだよ。これからはちゃんと彼女いるって宣言しなよ?まだ伊織くんを狙ってる女の子たちがたくさんいるんだからね」
うっすらと涙を流して微笑む。
咲坂さん……かっこいいな。私も……しっかりしないと。
「そうだな。今は空音がいる。これから本物の彼氏彼女として宣言しないとな」
ポンポンと私の頭を優しくなでる。
伊織を見ると真剣な目で私を見つめていた。
「私も……咲坂さんのこと何も考えなくてごめんなさい。伊織が好きな気持ちは同じでライバルとして意識するのも当たり前なのに、自分のことしか考えてなかった」
「……なんで栗田さんが謝るの?私が1番悪いのに」
「ううん。他の人のことは見えてなかった私が悪い。気持ちをすぐに伝えなかった私が悪い。本当にごめんなさい」