冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
すごくドキドキするけどちゃんと愛されてるんだなって伝わってくるからこのつなぎ方が大好き。
「あ、そうだ」
「ん?」
歩き出そうと足を一方前に出した時、伊織がぼそっとつぶやく。いったいなんだろうと首を傾げてると……
「今日の空音もものすごく可愛いよ」
「なっ……!」
顔が近付き、耳元でささやかれた。
いつもより近くで感じる伊織の大好きな声。なんか、耳がくすぐったい!
「もー!突然やめてよね!びっくりするじゃん!」
「油断してた空音が悪い。可愛い空音が悪い。ほら、行くぞ」
なんで私が悪いみたいになってるの!
伊織に強く引っ張られながら、ドキドキした心臓を抑えるかのように深呼吸を繰り返した……。
***
「なぁ。悪かったって。まだ怒ってんのかよ?」
「伊織のバカ!」
あれから買い物を済ませた私たちは家に戻ってきた。戻ってきた頃にはもうお昼をとっくにすぎていて、軽くお昼ご飯を食べた。