冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
だけど………いつも気にならないクラスメイトの視線が痛いくらいに突き刺さるんですけど!
体育のことがあったから仕方ないけど、何か言いたいことがあるんだったら直接言ってくれませんかねぇ………!
「ほら、今日も一緒に帰ってる。いくら幼なじみだっていっても毎日一緒には帰らないでしょ。あの2人、やっぱり付き合ってるんだよ」
「確かに。でもさ、栗田さんって橘くんに全く釣り合ってないよね〜」
女子のヒソヒソ声が私の耳に届いた。
ビクッと肩を震わせるけど、何も言い返せない………。だって、全部本当のことだから。
私を見てクスクス笑う女子たち。
いつもの事だから気にしないようにしてたんだけど、噂のこともあったからいつも以上に気にしてしまう。
「空音。あまり気にするな。幼なじみなんだから俺の隣を堂々と歩いてろよ」
俯きながら歩いていると耳元に伊織の低音ボイスが聞こえた。