冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

だけどその後は伊織と口を聞いてない。


というか……



「そもそもなんでずっとくっついてくるの!私作業してる時どいてって言ったじゃん!嬉しいけど!」


「嬉しかったんだ。怒ってるのかと思った」


「いやいや、これでも怒ってるんですけど!?」



家に帰ってきた途端私に抱きついてきてなかなか離れないもんだから思わず切れてしまった。本当は嬉しかったけどキャパオーバーしそうで……ちょっとした喧嘩になっちゃった。


なんでこんなことになったんだろ。


私が素直になればいいだけなのに。伊織が余裕そうなのがなんかムカついて。



「とにかく、少しは反省して!私、自分の家で残りの宿題してくる!」


「空音!?」



自分の気持ちが追いつかなくて伊織の家を出てきてしまった……。



「はぁ……なんでお泊まりOKしちゃったかなぁ……」



自分の部屋についてため息がこぼれる。


前までは普通に家に行ったり来たりして平気だったのに。
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