冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

いつもクールなのに、家だと………。



「こ、こんにちは!」



意を決してドアを開ける。ガチャッと開かれたドアからは橘一家がニコニコと笑顔で待っていた。


………うっ、あの伊織も笑ってる………。


ドキッとしたのを誤魔化すように、そっと伊織から視線を外す。



「空音ちゃん、久しぶりね」


「お、お久しぶりです……!」



オロオロしていると伊織のお母さんがにっこり笑って私に挨拶してくれた。


隣にいるお父さんもニコニコと笑っていて、とても仲のいい家族なんだなって言うことがわかる。その点、伊織はというと……



「もしかして今日の食事会忘れてたんじゃないのか?」


「へ?そ、そんなわけないし!」



意地悪くいうと、ふん、と鼻で笑う。


図星をつかれてドキッとするけど精一杯強がってみせる。というかそもそもそんなことどうでも良くない?


私が忘れていようが伊織には関係ないじゃん!
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