冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「あ、やっぱりそうなんだ」
俺の答えを聞いたあとにほっとした表情を見せた空音。それを見た俺はズキッと胸が痛む。
本当は今すぐにでも“好き”って伝えたい。
だけどそれは今伝えることでは無い。
「良かったー!伊織、超モテるからさ、そういう誤解をなくしたかったんだ!これで一安心……」
ほっと胸をなでおろして話し出す空音。
それを見て俺は……思わず抱きしめた。いや、言葉を止めたかったのかもしれない。
気づいたら腕の中に空音がいた。
「い、伊織……?急に……どうした、の」
「別に」
すっぽりと腕の中におさまっている空音は小さくて柔らかい。守りたくなるような、そんな存在。
はやく……お前を独り占めしたい。
「伊織ー?そろそろ帰るわよ!」
どれくらい時間がたっただろうか。
おそらく数秒しか時間が経っていないはずだけど、その数秒でさえ長く感じた。