冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

まずい。


今、空音がここにきたら何をしでかすかわからない。だから思わずおばさんのことを引き止めてしまった。



「え?どうしたの?伊織くん」


「あ、……空音、今疲れてるみたいで。少し寝るって言ってました。……なので起こさない方がいいかと……」



あー、最悪だ。


どんな言い訳をしたらいいか分からなくて歯切れの悪い言い方になってしまった。


こんな俺、自分じゃないみたいで。


ことごとく空音に振り回されているんだなと実感した。



「あら、そうなの?全く、こんな時に限ってあの子は」


「まぁまぁ。いいじゃない。今日はありがとう。空音ちゃんによろしくね」


「ほんとにごめんなさいねぇ」



母さんたちの会話を聞いてほっと胸を撫で下ろす。


おばさんは鈍いからあまり気に止めていなかった。良かった……。


だけど……



「じゃ、またね。お邪魔しました!」
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