冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
隣からすごく視線を感じる……。
学校だと視線は無視してほとんど何も感じないが隣にいる母さんからの視線は……凄まじかった。
ぺこりとお辞儀をして空音の家を後にする。
パタン、とドアが閉まった。
それと同時に……
「伊織、もしかして空音ちゃんに何かしたの?」
ほらきた。
空音ファーストの母さんの視線が怖い。昔から娘のように可愛がっていた空音に俺が何かしたとすぐに察したのだろう。
さすがだ。
「別に。何もねーよ」
図星をつかれ、ドキッとするがいつも通り振舞ってみせる。
空音と何かあったなんて母さんには関係ない。
俺たちはまだ幼なじみなんだから。
「そう?ケンカしたならはやく仲直りしなさいよね。美羽と会うの、気まづくなるじゃない」
美羽とは空音のおばさんの名前。
「わかったよ。つーか、ケンカもしてねーからな」