冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

「ほんとに?あんた、態度とか、言葉じゃ分かりにくいんだから、ちゃんと自分の気持ち、伝えなさいよ?」



……なんだ、それは。



「わかったから。先に帰るわ」


「あ、伊織!?」



俺は母さんから逃げるように家に入る。靴を脱ぎ捨て部屋に直行。



「あー、くそ。何やってんだ。俺は」



母さんの会話と空音にしてしまったことを思い出す。母さんには図星をつかれ、空音には男として意識されてなかった。


ショックだったとはいえ、さすがにやりすぎたな。



「空音……俺はいったいどうしたらいいんだ?」



部屋の窓から空音の部屋を覗き見る。


まだ明かりがついていて、空音は起きている。空音は今……何を考えているのだろうか。



「明日が楽しみだな」



俺のことを少しでも意識してくれたら俺は嬉しい。


この行動は、吉と出るか凶と出るか。明日が怖いやら楽しみやらで気持ちがぐちゃぐちゃなまま、夜を過ごしたのだった。
< 51 / 227 >

この作品をシェア

pagetop