冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「やば、遅刻する!」
お母さんの声で慌てて飛び起きる。
ほんとは伊織と顔を合わせるのが気まずくて学校を休みたかったけど……お母さんにそんなこと言えないよぉ!
せっかくいつもより時間は余裕なのに……私の心は全然余裕じゃない!
これじゃあ学校に遅刻してしまう!
「今行くー!」
これ以上お母さんに怒られたくなかったので大声で返事をする。
そして慌てて学校の支度をしたのだった。
***
「おはよー!」
「空音、おはよう!」
学校につき、教室に入る。すると、既に登校していた瑠璃と目が合う。
そして物珍しいものを見るような目で私の“隣”をガン見していた。
「あれー?今日橘くんと一緒に登校してないの?珍しー」
「なっ、瑠璃、声がデカい!」
いきなり核心をついてくる瑠璃。
その声が大きくてその口を思わず塞いだ。