冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「た、橘、くん……?なんでここに……」
突然の伊織の登場に戸惑いを隠せないギャル。私もまさかここに来るなんて思ってなかったので驚いている。
伊織には先に帰っててって言ったのに。
なんで……いつも私のことを助けてくれるの?
「お前ら、今こいつに何をしようとした?」
「い、いや……何も……?ねぇ」
「そ、そうよ。別に少し話してただけよ」
さっきまで私が襲われていた立場だったけど一気に形勢逆転。
強気だったギャルは弱気になってお互い顔を見合わせている。そりゃそうだ。“推し”である伊織を前にして私を攻撃できないと悟ったのだろう。
伊織に嫌われるのが1番嫌いな人たちなのだから。
「ちょっと話をしてただと?そんな風には見えなかったがな。それにこの状況、どう考えても空音が怯えているようにしか見えん。証拠だってあるぞ」
「え?証拠……?」
伊織はスっとポケットからスマホを取り出す。