冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

空音には申し訳ないし、こんなに騒ぎになるとは。


ちょっと彼女宣言するだけだったのに思ったよりも俺たちは目立ってしまっているようだった。



「……大丈夫か、空音。落ち着くまでここにいよう」



ふたりでなんとか野次馬の間をぬって、落ち着いた図書室に来ることが出来た。廊下を歩いている時、何とも言えない気まずさで、空音が逃げ出すんじゃないかと思ったくらいだ。



「「…………」」



図書室についてどれくらいたっただろう。


俺と空音の周りはとても静かで時が止まっているんじゃないかと思うほど静寂に包まれていた。


何から話せばいいの分からなくてお互い無言。



「なぁ、空音」


「は、はい!」



この沈黙を破ったのは俺だった。


空音が何か言ってくるまで待ってみようと思ったが本人は顔を赤く染めたり、青ざめたりと表情がコロコロ変わってひとり忙しそうにしている。


何を考えているのか分からなかったが、状況を整理しているのだろうと思った。
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