冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
「空音が謝ることじゃない。素直になれなかった俺が悪いんだ。幼なじみという関係を壊したくなくて、ずっと黙っていた」
ああ、今になって気づく。
気持ちを伝えるのはこんなに簡単だった。なのになんで今まで素直になれなかったのだろう。
空音が……泣きそうな顔をしている。
そんな顔をしないでくれ。こうなるから、俺は気持ちを伝えられなかったのだろうな。
だけど……もう幼なじみとして空音の隣にいるんじゃなくて“彼女”を守りたくて、もっともっと特別な存在になりたい。
この小さな柔らかい手を、俺が守りたい。
「……返事はとりあえず保留でいい。空音も今混乱しているだろう?このほとぼりが冷めるまで、偽装でもいいから彼女として隣にいて欲しい。俺はお前しかいらない。それを了承してくれるか?」
空音の手をぎゅっと握る。
こんなに向き合って握ったのはいつぶりだろう。