冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
私たちの後ろを通り過ぎようとした咲坂さんが目に入った。一瞬目が合ったような気がしてゾクッと背中に寒気が走る。
なんだか分からないけど、背中に冷たいものを感じた。
気のせいかもしれないけど咲坂さんに睨まれていたような……。咲坂さん、私と伊織のこと、どう思ってるのかな……。
そこまで考えてモヤモヤが胸の辺りに広がった。
「おい、どうした?早く入らないと皆の迷惑になるぞ」
「……はいはい。じゃ、入るよ」
伊織な声をかけられてはっと我にかえる。
伊織は咲坂さんに気づいていないのだろうか。不思議に思いながらも私は意を決して教室のドアを開けたのだった。