冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

瑠璃の怖い笑顔を見ながら、思わず苦笑い。昨日の記憶はあまりないけど伊織にずっとついていて、瑠璃に会ってないことははっきりと覚えている。


ということは、瑠璃はまだ事情を知らないわけだ。


この伊織とのカップル関係は“偽装”だっていうことも。



「いやー……成り行きでカップルになったっていうか……これには事情がありまして……」



さて。


瑠璃になんて説明しようか。話し始めたのはいいとして、話す内容がまるでまとまっていなかった。


瑠璃に嘘をつく訳にはいかないし、かといって全部正直に話すのも気が引ける……。


伊織の気持ちを知った上で偽装カップルしてますって言ったら瑠璃はきっと怒るだろうなぁ……。



「えーっと……」


「ま、どーせ橘くんの気持ちを知った上で付き合ってるんでしょ?」



………瑠璃、今なんて言った!?


何から話そうか考えていると瑠璃の口から爆弾発言が聞こえた……のは、気のせい……?
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