さようなら、初恋
それからの俺は、少しだけ荒れた。
沙羅に夢中だったから、誰に告白されても首を縦に振らなかったのに、来る者拒まず去る者追わず、な主義になった。
そんな馬鹿な俺は今、父さんとバージンロードを少しうつむき加減で歩く沙羅を見守っている。
そして、綺麗な沙羅の姿に涙がこみ上げてくる。
端からだと、美しい姉弟愛にでも見えるのだろうか。
けれど、これは違う。
これは決別なのだ。
沙羅への恋心の決別の涙なのだ。
“さようなら、沙羅。言えなかったけど、大好きだったよ。”
これは確かに恋だった。
沙羅に夢中だったから、誰に告白されても首を縦に振らなかったのに、来る者拒まず去る者追わず、な主義になった。
そんな馬鹿な俺は今、父さんとバージンロードを少しうつむき加減で歩く沙羅を見守っている。
そして、綺麗な沙羅の姿に涙がこみ上げてくる。
端からだと、美しい姉弟愛にでも見えるのだろうか。
けれど、これは違う。
これは決別なのだ。
沙羅への恋心の決別の涙なのだ。
“さようなら、沙羅。言えなかったけど、大好きだったよ。”
これは確かに恋だった。