2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
FUJINOを知らない人間のほうが珍しい。
家電大手メーカーで某有名クイズ番組のスポンサーもやっている。
私の家にだって、いくつか製品があるくらいだ。
「あそこのCEO、父なんだ」
「へー、そうなんですねー。
……はぁっ!?」
明日、晴れなんだ、くらいの感じで言われたので、聞き流して焼きアスパラを口に運ぶ。
しかし次の瞬間、衝撃の事実に気づき、フォークに刺さっていたアスパラがぽろりと落ちた。
「えっ、じゃあ、富士野部長って御曹司なんですか!?
……あ、すみません」
さすがに騒ぎすぎだと我ながら思い、椅子の上で小さくなる。
さらにくすりとおかしそうに部長から笑われ、ますます小さくなった。
「まー、そうなるな」
なんでもない顔で彼はアスパラを食べている。
「でも、なんでそんな人がこんな会社に?
あ、いえ、こんな会社っていうのはあれですが」
二流の飲料メーカーなんかに勤めるより、親の跡を継いだほうがいいんじゃないのかな。
「んー?
俺は次男だし、優秀な兄がいるから跡はきっと継げないだろうしな。
それに、二流のメーカーを俺の力で一流に押し上げるほうが面白いだろ?」
家電大手メーカーで某有名クイズ番組のスポンサーもやっている。
私の家にだって、いくつか製品があるくらいだ。
「あそこのCEO、父なんだ」
「へー、そうなんですねー。
……はぁっ!?」
明日、晴れなんだ、くらいの感じで言われたので、聞き流して焼きアスパラを口に運ぶ。
しかし次の瞬間、衝撃の事実に気づき、フォークに刺さっていたアスパラがぽろりと落ちた。
「えっ、じゃあ、富士野部長って御曹司なんですか!?
……あ、すみません」
さすがに騒ぎすぎだと我ながら思い、椅子の上で小さくなる。
さらにくすりとおかしそうに部長から笑われ、ますます小さくなった。
「まー、そうなるな」
なんでもない顔で彼はアスパラを食べている。
「でも、なんでそんな人がこんな会社に?
あ、いえ、こんな会社っていうのはあれですが」
二流の飲料メーカーなんかに勤めるより、親の跡を継いだほうがいいんじゃないのかな。
「んー?
俺は次男だし、優秀な兄がいるから跡はきっと継げないだろうしな。
それに、二流のメーカーを俺の力で一流に押し上げるほうが面白いだろ?」