佐藤 VS 佐藤
「…ということで、あたしたちのクラスの担当場所は神社、です。」
「えー?まじかよー…。」
「うわ、だりぃー。」
――返ってきた反応は、予想通りのものだった。
くじだったのだから、どうすることもできなかったけれど、やっぱりいたたまれなくて。
少しだけ、俯く。
「他のクラスの子に聞いたんだけど、くじだったらしいよ。」
「えー?誰がひいたわけ?」
廊下側の女の子がコソコソと控えめに交わした言葉でさえ、過敏になった耳にはしっかりと届いて。
「―!…ごめ、」
ガラッ
「俺だよ、文句あんのか。」
…え?