出逢うべくして。You’re the one for me...


〜*伊吹side*〜


「伊吹さん、着きましたよ。起きてください。
明日、12時に迎えに行きますんで。お疲れ様でした〜」



「お疲れっしたー。」


深夜22時過ぎ、
今日も長い1日を終え、
マネージャーに送ってもらってマンションの
エントランスに入る。


「はぁー。疲れた。腹減った。」


連日の仕事により、
身体はバキバキで疲れなんて
全然取れない。

ちゃんとご飯を食べる暇もなかった。


今日は事務所で凛花さんに会えたのがせめてもの救い。


1日休みなんていつからもらってないだろう...



そう思いながら玄関の鍵を開ける。


扉を開けた瞬間、



「...ん?」



美味しそうな匂いがして、
俺は靴を脱ぎ捨てリビングに向かう。


もしかして...


と思ったけれど、リビングは真っ暗。


中に入って電気をつけると、
テーブルの上にはラップのかかった
料理が何品も並んでいた。


触ってみるとまだ温かい。


忙しくて全然見れてなかった
スマホを急いで開くと、


3時間前と10分前に2件の未読メッセージ。


(ちょっと合鍵使わせてもらってお邪魔するね!)



(勝手にごめんね。
ご飯作ったからもしまだ食べてなかったら
食べてね。冷蔵庫の中にいくつか作り置き
入れてます。)



俺は急いで凛花さんに電話をかけた。

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