出逢うべくして。You’re the one for me...

凛花さんは作ってくれていた
ビーフオムライスを温めて俺の前に出してくれた。


「うまそっ。いただきます!」

もう、それはそれは美味しかった。

俺の前に座りオムライスを頬張る
俺を微笑みながら見守る凛花さん。


それからは食べながらたわいもない話をした。

会えなかった分ありったけ。



大半は最近の仕事のこと。
一方的に話が止まらない俺と
うん、うん、と頷きながら優しく
聞いてくれる凛花さん。


意見を言うでもなく、
ただ聞いてくれる。


俺は自分の意見をはっきり持つ
タイプだから話は聞いて欲しいけれど
意見をして欲しいわけじゃない
ってことが結構ある。


メンバーとは最初の頃、
そういう面でよくぶつかったっけ。



凛花さんとはそんな話をしたこともないし
付き合いも長い訳じゃない。


それでもきっと俺の性格をわかってるって、
そんな感じがした。


話してる中で意見が欲しいなって
思った瞬間も少しだけあったのだけど、

さらっと自分はこう思う。
でも、そっちも大事だよね。と。



やり取り全て心地良いテンポで、
仕事へのモヤモヤも凛花さんに話すと
どんどん浄化されていく。


今までは割と1人の時間が
リフレッシュのためには
必要なタイプだったのだけれど、


凛花さんがいてくれたほうが
1人の時よりも心が軽くなる
そんな気がした。


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