出逢うべくして。You’re the one for me...
寝る準備をして寝室へ向かうと、
「ん、ここ。」
と、布団をめくって待っている伊吹くん。
「...じゃあ、お邪魔します。」
出してくれている右手に頭を乗せて、
腕枕状態。
緊張で目を合わせられないから上を向く。
腕枕と反対の手が回ってきてあっという間に
横から抱きしめられた状態になり、
私の心臓はもう聞こえそうなくらい
バクバクしてる。
私の頭を撫でながら伊吹くんが話始めた。
「なるほど。ファンの子の気持ちがわかるな笑」
「え?どういうこと?笑」
「俺ら色々グッズ出しててさ、その中にメンバー1人1人の小さいぬいぐるみもあんの。」
「ファンの子は自分のおでかけにそのぬいぐるみを一緒に連れて行って写真撮ってくれたり、ライブにも連れてきてくれたりしてさ。リリースした曲の衣装手作りして着せてくれてる子もいるんだよね。」
「グッズ販売について話し合うとき、そんなのみんないるの?って正直思ったけど、好きな人を小さくして常に持ち歩きたい気持ち今ならめちゃくちゃ分かるわ笑」
「ふっ笑 私が小さくなって持ち歩かれるの?笑」
「でも、伊吹くん達ファンにすごく愛されてるね。そんなことしてもらえたらめちゃくちゃ嬉しいでしょ。」
「うん。すごく感謝してる。好きなことを仕事にできてるのはファンのみんなのおかげだから。正直今忙しくてきついけど、やっぱ応援してくれてるみんながいるから頑張れるんだよね。」
「本当ファンのみんなに感謝だよね!そんな大事な芸能人の皆さんの健康を任されている私としては...身の引き締まる思いです...責任重大です笑」
「よろしく頼みます。笑」
「今まで以上に仕事頑張らなきゃ。」
伊吹くんは、
「ん。」
と微笑んでくれて、
その表情に安心した私を
睡魔が襲い
そのまま眠りについた。