シンデレラには····程遠い••その後
翌日の夕方にエマ先生から
連絡があり
俺は、養護室に呼ばれた。
「二階堂さんは、
肋骨が二本折れて
首の後ろには、火傷
身体中は、あざだらけ
もう変色している箇所も無数
折れていて自然治癒している箇所も。」
と、涙を流しながら話すエマ先生。
「彼女は、ずっと我慢を?」
と、訊ねる俺に
「美也子と夫であるリアムは、
美也子の両親の紹介でね。
最初は、優しかったみたいよ。
だけど、美也子はあの容姿でしょ?
結婚していても声をかけられる
事が多くてね。
元からあった凶暴な部分が
現れたのかもね。
その上、美也子は両親を車の事故で
亡くしているの。
両親とも即死だったらしいけど
身元の確認の為に
美也子は病院へ
暗く冷たい安置場所に
原形を止めない両親を見た
美也子は、その場で倒れてしまい
美也子が、目を覚ましたのは
美也子の両親が埋葬された後で
その間、美也子を支えたのが
夫になったリアムだった。
だから、
美也子は、今も我慢している。
今回も治療中に目を覚まして
美也子は、自分が病院にいるのが
わかると暴れてね
大変だったの。
ドクターが鎮静剤で眠らせたわ。
病院が駄目みたいね。」
と、話してくれたエマ先生に
「ご主人は?」
と、訊ねると
「警察へ、連れて行かれたわ。」
と、言われたから
「彼女は、誰が?」
と。だが、エマ先生から
「私がみる。」
と、言われて
ホっとすると、同時に
なんで俺には力がないのだろう
と。
「藤堂君。しっかりしなさい。
きちんと情報は、知らせて
あげるから。
まあ、美也子に叱られるかも
しれないけど。」
と、言うエマ先生に
今はすがるしかなかった。
病院と病室はきけたから
少しでも美也子が
癒やされるならと
アレンジメントの花を
送る事にして
エマ先生にお願いをした
「枯れたら廃棄して欲しい。」
と、言うと
「貴方ね。全く。」
と、言いながらエマ先生は、
受けてくれた。