小さい頃可愛がっていた幼なじみがイケメン総長様になってた件について
「なんで…澪が、」

なんて、柚希が言ってるけど、声が小さくて私には聞こえない。

そんな中この悪い空気を破ったのは柚希のお母さん。


「ご飯できたよー」

「…行こっ」

私はそう言って立った。


すると、パシッと私の手首を掴んだ柚希。


「夜…電話して」


「うん。もちろん」

私たちは手を繋いで柚希のお母さんがいるリビングに向かった。



柚希のお母さんが作ったご飯はあったかくて…美味しくて、


何故か涙が出そうだった。


私は10時に柚希の家を出た。

そして、柚希に家まで送ってもらった。

「ありがと…」


「ん。じゃあな、あとで」

と、言って手をヒラヒラと振って行ってしまった。


ふぅー

私の両手は買い物した紙袋で手は塞がっている。

私は一回荷物を下に置いて、家の鍵を回した。

そして、私の…嫌いな…家の中に足を踏み入れた。
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