小さい頃可愛がっていた幼なじみがイケメン総長様になってた件について
初めての告白に私の顔はとても真っ赤だろう…

夜でよかった…

「じゃあ、女子の棟の前まで送るよ」

そう言って風条くんは歩き出した。

私はただ、ただついて行くことしかできなかった。



「じゃあね、」

風条くんは手をヒラヒラと振った。


「またね…」

私は手を振って自分の部屋まで歩いた。


『好きだよ』

まだ、実感が湧かない…

風条くんは大切な友達だから…恋愛感情はないけど…

もし、もしだよ…風条くんと付き合ったら…龍のことは忘れられる?

こんなこと風条くんに悪いよ…

風条くんは利用していいって言ってるんだから


悪魔と天使が私の頭に言いかける。

私はガチャっと自分の部屋を開けた。

相変わらず私が部屋に入ってきたのを気づいたのは優紀ちゃんだけだった。

「あれー?いいの無かった?」

と、私がなにも持ってないのを見てそう言った。

あっ…そうだった

私自販機に行ってたことになってたんだ

「う、うん」

そのあとはよく覚えてない。
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