小さい頃可愛がっていた幼なじみがイケメン総長様になってた件について
帰ろうと思って私が立ち上がると「送ってく」
と言って立ち上がった。

「いや、いいよ…悪いし」

「いや、だって栗山ここから遠いだろ」


……なんで、それ、知ってるの?


「あれ、5年のときのここで迷子になってたの栗山だろ?」

…えっ、

そう言いながら「あの時帰るの大変だったな」
「結構遠かったし」とか言ってる。

「いや、えっと、覚えてたの?」

私は戸惑いながら聞いた。


「おん。もちろん」

そう言いながら猫を撫でた冬夜くん。

「ほら帰るぞ」

と、歩き出た冬夜くんだけど、私はついていけずフリーズしてしまった。

やっぱり…あの男の子は冬夜くんだったんだ…!

私は嬉しくなって冬夜くんの隣まで走った。

「覚えててくれてありがとっ!」

そう言った。

「別に」

そして、2人で歩き出した。
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