狂おしいくらいの激情を…貴女に
どうして、
こんなに、
充城のことが好きなの………………?
ケジメをつけると、ついさっき決めた。
充城のことを“執事”としてちゃんと受け入れ、郡至を“婚約者”として受け入れる。
しかし充城に会い、笑顔を見るだけで……
あっという間に、誓いは破られてしまう。
「お嬢様……!!?」
「青蘭!!?どうしたの!?」
青蘭は、静かに涙を流していた。
絋琉が青蘭に触れようとする。
しかしその前に郡至が青蘭を抱き寄せ、親指で青蘭の目元を拭った。
「青蘭、大丈夫だよ……!
泣かないで?」
絋琉の手が、力なく落とされた。
ただ絋琉は、郡至への嫉妬心に埋もれていた。
「大丈夫。ありがとう、郡ちゃん。
…………充城、郡ちゃんをリビングにお連れして?
私は、着替えてくる。
こんな顔で、お祖父様達の前に出たくないし。
郡ちゃん、先に行って待ってて」
「ん!」
「………っお嬢様!!?」
「充城。
私の“婚約者”を、お一人にしないで。
ちゃんと、お連れして」
「…………はい…かしこまりました…」
「早くして?ここ、寒いし」
「………はい…こちらへ」
「………充城ってさ」
「え?」
「何を守ろうとしてるの?」
「は?」
「青蘭?それとも、自分自身?」
「………おっしゃってる意味がわかりません」
「お前は俺よりも青蘭の傍にいて、青蘭のこと何もわかってない。
青蘭の思い、不安、苦しみ、痛み……全部」
「は?」
見据える郡至を、絋琉も見つめ返し鋭く睨んだ。
「なんだよ、言えよ!
ここには、俺とお前だけなんだからはっきり言え!」
「なんで………」
「ん?」
「いくら婚約者だからってなんで、貴様にお嬢様のことを言われなきゃならない……!
わかったようなこと言うな!!」
「だったら!!」
「………」
「だったらさっき、なんで青蘭が泣いたかわかんの?」
「え?」
「俺は、わかるよ。
なんで青蘭が泣いたのか」
「………」
「だから、俺には青蘭のことを言う権利がある。
わかってる“つもり”なのは、お前の方だ!」
郡至は、自分でリビングの扉を開けた。
そして中に入ろうとしながら言った。
「一つ言っておく。
俺は、青蘭を愛してる」
振り返り、更に続けて言った。
「お前よりも、俺の方が青蘭を想ってるから!!!」
こんなに、
充城のことが好きなの………………?
ケジメをつけると、ついさっき決めた。
充城のことを“執事”としてちゃんと受け入れ、郡至を“婚約者”として受け入れる。
しかし充城に会い、笑顔を見るだけで……
あっという間に、誓いは破られてしまう。
「お嬢様……!!?」
「青蘭!!?どうしたの!?」
青蘭は、静かに涙を流していた。
絋琉が青蘭に触れようとする。
しかしその前に郡至が青蘭を抱き寄せ、親指で青蘭の目元を拭った。
「青蘭、大丈夫だよ……!
泣かないで?」
絋琉の手が、力なく落とされた。
ただ絋琉は、郡至への嫉妬心に埋もれていた。
「大丈夫。ありがとう、郡ちゃん。
…………充城、郡ちゃんをリビングにお連れして?
私は、着替えてくる。
こんな顔で、お祖父様達の前に出たくないし。
郡ちゃん、先に行って待ってて」
「ん!」
「………っお嬢様!!?」
「充城。
私の“婚約者”を、お一人にしないで。
ちゃんと、お連れして」
「…………はい…かしこまりました…」
「早くして?ここ、寒いし」
「………はい…こちらへ」
「………充城ってさ」
「え?」
「何を守ろうとしてるの?」
「は?」
「青蘭?それとも、自分自身?」
「………おっしゃってる意味がわかりません」
「お前は俺よりも青蘭の傍にいて、青蘭のこと何もわかってない。
青蘭の思い、不安、苦しみ、痛み……全部」
「は?」
見据える郡至を、絋琉も見つめ返し鋭く睨んだ。
「なんだよ、言えよ!
ここには、俺とお前だけなんだからはっきり言え!」
「なんで………」
「ん?」
「いくら婚約者だからってなんで、貴様にお嬢様のことを言われなきゃならない……!
わかったようなこと言うな!!」
「だったら!!」
「………」
「だったらさっき、なんで青蘭が泣いたかわかんの?」
「え?」
「俺は、わかるよ。
なんで青蘭が泣いたのか」
「………」
「だから、俺には青蘭のことを言う権利がある。
わかってる“つもり”なのは、お前の方だ!」
郡至は、自分でリビングの扉を開けた。
そして中に入ろうとしながら言った。
「一つ言っておく。
俺は、青蘭を愛してる」
振り返り、更に続けて言った。
「お前よりも、俺の方が青蘭を想ってるから!!!」