狂おしいくらいの激情を…貴女に
(指輪?指輪ってなんだ?)
絋琉は、運転しながら考えていた。
陽香の知り合いのレストラン。
そこの個室で、青蘭・郡至・陽香や他の仲の良い友人達で食事をしながら、ゆっくり話をする。
店の前で車を止め、三人が降りる。
「では、お嬢様。
またお食事が終わりましたら、連絡いただけますか?」
そう言いながら、絋琉は青蘭の胸元のチェーンネックレスについた指輪を見ていた。
さりげなく、郡至の手を見る。
左手の薬指に青蘭の胸元の指輪と同じ、指輪が光っていた。
(あぁ、ペアリングか……
でも、どうしてお嬢様は指にはめてないんだ?)
「青蘭、行こ?」
郡至に腰を抱かれ、中に入っていく。
絋琉の心に、モヤモヤが棲みついていた。
近くのパーキングに車を停め、絋琉は車内でひたすら青蘭のことを考えていた。
「今日のお嬢様には、ドキドキしっぱなしだな…(笑)」
着物姿に見惚れ、夜中に部屋に来てと誘われた。
そんなこと言われたら、期待してしまう。
「あぁ、ダメだ!!」
期待すると、それだけショックが大きくなる。
絋琉はバカみたいに独り言を繰り返し、青蘭への想いを膨らませていた。
青蘭から“お食事終わったよ”と連絡を受け、再度店の前に車を止めた絋琉。
降りて、車の横に立って待つ。
すると、青蘭が出てきた。
「あれ?お嬢様、お一人ですか?」
「うん」
「郡至……陽香様達は?」
郡至の名前を出したくなくて、わざと陽香の名前を出して聞く。
「陽ちゃん達は、もう少しゆっくりするって!」
「お嬢様はよろしいのですか?」
心の中では、嬉しさでいっぱいだ。
抜け出してきてくれたんだと。
でもやっぱり申し訳ない気持ちに支配され、問いかけた。
「私は………早く帰りたかったから!」
「さようですか!
では、帰りましょう!」
屋敷に帰りつき、部屋まで送った絋琉。
「お父様方が、リビングで待ってますよ!」
「うん。
着替えたら、行く」
それから青蘭は重富や富雄、蘭と話をし、和やかな時間を過ごしていた。
「青蘭、もう少しどうだ?酒」
「ううん。もう、お水にします」
重富の誘いに、首を横に振る。
「そうか……」
「親父、あんま飲ませるな!」
「そうだな!
青蘭と酒を飲めるのが嬉しくてな!」
そして━━━━━━━
「もう、こんな時間だ!
青蘭、もう寝なきゃ!
夜更かしは良くないわ」
「うん。
じゃあ、お祖父様、お父様、お母様。
おやすみなさい。
今日は、本当にありがとう!」
微笑み、リビングを出たのだった。
絋琉は、運転しながら考えていた。
陽香の知り合いのレストラン。
そこの個室で、青蘭・郡至・陽香や他の仲の良い友人達で食事をしながら、ゆっくり話をする。
店の前で車を止め、三人が降りる。
「では、お嬢様。
またお食事が終わりましたら、連絡いただけますか?」
そう言いながら、絋琉は青蘭の胸元のチェーンネックレスについた指輪を見ていた。
さりげなく、郡至の手を見る。
左手の薬指に青蘭の胸元の指輪と同じ、指輪が光っていた。
(あぁ、ペアリングか……
でも、どうしてお嬢様は指にはめてないんだ?)
「青蘭、行こ?」
郡至に腰を抱かれ、中に入っていく。
絋琉の心に、モヤモヤが棲みついていた。
近くのパーキングに車を停め、絋琉は車内でひたすら青蘭のことを考えていた。
「今日のお嬢様には、ドキドキしっぱなしだな…(笑)」
着物姿に見惚れ、夜中に部屋に来てと誘われた。
そんなこと言われたら、期待してしまう。
「あぁ、ダメだ!!」
期待すると、それだけショックが大きくなる。
絋琉はバカみたいに独り言を繰り返し、青蘭への想いを膨らませていた。
青蘭から“お食事終わったよ”と連絡を受け、再度店の前に車を止めた絋琉。
降りて、車の横に立って待つ。
すると、青蘭が出てきた。
「あれ?お嬢様、お一人ですか?」
「うん」
「郡至……陽香様達は?」
郡至の名前を出したくなくて、わざと陽香の名前を出して聞く。
「陽ちゃん達は、もう少しゆっくりするって!」
「お嬢様はよろしいのですか?」
心の中では、嬉しさでいっぱいだ。
抜け出してきてくれたんだと。
でもやっぱり申し訳ない気持ちに支配され、問いかけた。
「私は………早く帰りたかったから!」
「さようですか!
では、帰りましょう!」
屋敷に帰りつき、部屋まで送った絋琉。
「お父様方が、リビングで待ってますよ!」
「うん。
着替えたら、行く」
それから青蘭は重富や富雄、蘭と話をし、和やかな時間を過ごしていた。
「青蘭、もう少しどうだ?酒」
「ううん。もう、お水にします」
重富の誘いに、首を横に振る。
「そうか……」
「親父、あんま飲ませるな!」
「そうだな!
青蘭と酒を飲めるのが嬉しくてな!」
そして━━━━━━━
「もう、こんな時間だ!
青蘭、もう寝なきゃ!
夜更かしは良くないわ」
「うん。
じゃあ、お祖父様、お父様、お母様。
おやすみなさい。
今日は、本当にありがとう!」
微笑み、リビングを出たのだった。