狂おしいくらいの激情を…貴女に
絋琉は、青蘭の部屋へ再び向かった。

やっと落ち着きを取り戻し、今はぐっすり眠っている。
それでも宝来家の専属の医師が、数時間置きに訪問し診ている。


「先生、後は僕がお傍にいます。
二人にさせてもらえませんか」

絋琉の真剣な眼差しに、医師は“わかりました。何かあったらすぐに連絡を”と言って部屋を出ていった。

そして傍にいた大路達にも………

「大路さん、皆さん。
お願いします。
理由は聞かず、今日だけ二人にさせてください!」

「わかった。
人払いをしておく。
ただし、何かあったらすぐに連絡すること!」

「もちろんです」

絋琉は大路達が出ていくのを確認し、ドアの鍵を閉めた。


眼鏡を、サイドテーブルに置く。
そして、青蘭のベッドに入り込んだ。
青蘭を腕枕し、抱き締めた。

ゆっくり背中をさする。


「お嬢様。
……………どうか、俺の想いを聞いてください。
お嬢様…早く起きて?
……………俺を見て?」


しばらく、背中をさすっていると━━━━━━

「んん…」
青蘭が、ゆっくり目を覚ました。

「お嬢様…やっと……起きてくれた…」
頬に触れ、ゆっくりさする。

「え……充…城?」
ボーッとして、次第に目が見開いていく青蘭。

「はい」

「ど…して……?」

「………嘘…ついてました“俺”」

「え……」


「━━━━━━━━愛してます。
もちろん、一人の女性としてお嬢様を」


「充城?」

「“初めて”俺に捧げてくれるんですよね?
じゃあ…抱かせてください…!」
絋琉は、青蘭をあっという間に組み敷いた。

「充城、ちょっ…待って……!」

「ほんとはずっと、こうなることを夢見てた……
お嬢様を、俺だけのモノにしたかった。
ずっと、好きで、好きで、好きで、好きで、好きで、大好きで………」

青蘭を組み敷いたまま、ジャケットを脱ぎ捨てネクタイを緩める。

そして、カッターシャツを脱ぎ捨てた。


「え………充城…これ……」
青蘭が、絋琉の胸元の刺青に釘付けになる。

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