大事な大切な人
5️⃣回想③
••藍華
私は·····藍華
小さい頃から父親に対して
ママみたいな感情がない。
ママの事は、大、大、大好き。
里美のおじいちゃん、おばあちゃんも
大好き。
大林のおじいちゃん、
光希おじちゃん
杏ちゃんも大好き·····なのに。
ママには、話してないが·····
だけど光希おじいちゃんには、
見つかってしまって
ばれちゃった。
ママと二人で大林のおじいちゃん家に
帰っている時にパパが迎えにきて
パパの声にビクッとなって
「藍華?」
と、光希おじちゃんが
抱きしめてくれた。
「大丈夫か?」
の、おじちゃんの優しい声に
何度も頷く。
その夜におじちゃんと
ラインのやり取りをして
【パパの大きな声が怖いの】
と、伝えた。
【大きな声で、叱られたのか?】
【わからないけど。でも、私がいない時
パパとママ、良く言い合いしてるみたい。】
【わかった。藍華は、何も悪いこと
してないから、普通にしとけばよい。】
と、おじちゃん。
中学生になりソフトテニス部に
入部した。塾もあるから
皆に置いとけぼりにならないように
私なりに頑張っていた。
今日は、部活の顧問が休みで
塾に早く行き早く帰れた。
すると·····
「前回、お約束しましたよね。
離婚して下さい。」
「離婚は、しないと言っただろ!!
親父やお袋に話すなよ。」
「一緒にいる意味ないですよね。
あなたは、その人と一緒に
なればよいだけでしょ。」
「うるさい!!」
父親の怒鳴り声にビクッとなり
慌てて外に出て
光希おじちゃんに電話する。
おじちゃんは、お医者さんだ。
だから、すぐに電話に出ることが
できない。
少し待つと·····
「藍華、どうした?」
「···················」
「藍華、大丈夫、大丈夫だ。
ゆっくり、ゆっくり、深呼吸しろ。」
と、言われて
おじちゃんは、
「大丈夫。大丈夫。」
と、言いながら待ってくれた。
少しして····から
さっき、聞いた話しを
おじちゃんにした。
「藍華、帰れるか?
大丈夫なら、ゆっくり帰りな。
それから、今の話はおじさんに
任せて、藍華は知らない顔をしていろ。」
と、言われたから頷いた。