大事な大切な人

••引っ越し


アパートに戻ると部屋の電気は
ついてなくて ホッとする。

藍華と車の中で
打ち合わせをしていたから
一斉に動いて
必要なものだけをとる。
藍華の学校の物が多いから
光希が手伝う。

買えば済むものは、持ち出さない。
30分位で終わり
アパートをでる。

良かった、裕典に合わなくて。
と思いながら荷物を光希の車に
積み込んでしまう。

車に乗り込むと
三人とも笑いが出てきて
「なんだか、夜逃げみたいだね。」
と、藍華。
良かった、藍華に辛い思いをさせている
のではないかと心配だったから。
「藍華、ごめんね。
こんなことさせて。」
と、謝ると
「ママは、何も悪くない。
それに、楽しかったよ。」
と、言ってくれた。

私は、藍華の手を握りしめた。
バックミラーで光希と目が合うと
光希も笑ってくれた。

実家に着き 荷物を下ろして
杏叔母さんが作ってくれた
夕食を食べながら
「片付けは、明日からゆっくりしなさい。」
と、お父さん。

夕食を済ませてお風呂に入ると
藍華は、寝てしまい
光希が布団へ運んでくれた。

私は、改めて
父と光希と杏叔母さんに
お礼とお詫びをした。

父は、
「侑華と藍華が出ている間に
里美のご両親に連絡した。
明日、お二人もこちらに見えるそうだ。
最初の時の事を俺に伝えなかった事を
わびていらしたから
侑華が言わないように言ったのですから
と、伝えたよ。
今回の事もかなり怒りがあったけど。
まずは、明日あいつ(弁護士の友人)の
話しをきいてからだな。
前の件も話してるから。
その上で条件提示をしてくるはずだから。」
と、言われて
「ありがとう。明日はお願いします。」
と、伝えた。
光希も
「早く帰るから。」
と、言ってくれた。
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