大事な大切な人
罪の無い戦争や未知のウィルス
いろんな病気、怪我が
全世界にはある。
安全?な日本とは
違って血生臭いのは
日常的なのだ。
その中で
医療従事者として
自分が、なにが出来るのか
瞬時に見抜き
処置をする。
間違えば、確実に死へと
繋がる。
そんな日々の中で
心は擦り減り
辛さや悲しみを味わえないように
なっていた。
ふた月前に
日本へと本格的に帰国した。
大学病院に呼ばれる事が多く
中々、日本では症例のない
手術の依頼が多い。
金に物を言わせたり
だが、処置をしないと
彼らの命は、瞬く間に
消えて行く。
どうも自分の気持ちの
均等が取れずにいる。
それをどうしたいのか
それが何なのかさえ、
俺は解らなくなっていて。
疲れた体の欲を女で
満たす·····そんな事をしていた。
その日は、手術を二つ行い
疲れた頭、疲れた体でいた。
救急車が、来て対応があった用で
救急外来の赤色灯が回り
バタバタとスタッフが
動き回っていた。
少しすると
侑華?が見えた。
悲しみにくれ涙を流す侑華に
医療従事者として
何をやっているのだと
怒りが湧いた。
だから、辛いなら辞めろ
助けたくても助けられない命は、
沢山ありどうもならない
と、言葉にする。
と·····
何も知らないくせに
勝手な事を言い
最低な医師がこの病院にいるなんて
と、本当に憎しげに言われた。
もう、話しかけるな
と、言わんばかりに
彼女は、冷たい目で
俺を見て?見てないな
去って行った。
俺は······いま·····
なんて········言った?······
翌日、侑華を探したが
彼女は、院内にいなかった。