大事な大切な人

佐々木君から連絡が来た。

《18時。Cafe-taste》
( 笑顔が消える・彩代が務めるお店? )
あの?素敵なカフェ?
《わかりました。》
と、ドキドキしながら返し
何を着ていこうかと
今度は悩む。

まったく·····
若い人じゃない···くせに····
恥ずかしい。

藍華に連絡をした。
藍華からは、
《美味しいも食べてきて。
ゆっくりして来て大丈夫だからね。》
と、返信が。
ゆっくりなんて·····
と、思いながら部屋の掃除をして
藍華の夕飯の準備をして
自分の準備をすませ
ちょっと不安だったから
早めに家をでて
Cafe-tasteに向かった。

中に入ると
とても綺麗な方から
「いらっしゃいませ。」
と、笑顔で言われて
「少し早かったのですが
待ち合わせをしています。」
と、答えると
「お待ち合わせの方の
お名前をお伺いして宜しいですか?」
「あっ、はい。佐々木です。」
「はい。承っております。
ご案内します。」
と、言われ、その女性に付いて行く。

なんとも、不思議な作りだと
入り口から上がるとテーブル席が
各席毎に広くゆったり作られている
緑もきれいで。
案内されてキョロキョロして
しまった。
「初めて来ました。
素敵なカフェですね。」
と、言うと
女性は、満面な笑みで
「ありがとうございます。」
と、言って降りて行かれた。

少しすると慌てたように
佐々木君が来て
「すまん。遅れた。」
と、言うから
「大丈夫。でも、仕事じゃないの?」
と、訊ねると
「昨夜、緊急手術があって
少し気になったから
覗いてきた。」
その後
産婦人科師長に偶然あって
ニヤけられた話しはしなかった。

それからは、美味しい食事を
堪能した。

本当に美味しい。

高校卒業してからの
話しを簡単にしながら
デザートを食べる。

佐々木君もデザート食べている。

甘いもの好きだったかな?と。
すると佐々木君が
このカフェのデザートは
先程の女性が作っていて
甘いのが苦手な人とか
考えて作っていると。

「凄いね。」
と、驚いていると
「侑華が作って来てくれた
デザートも美味しくて全部食べた。」
と、言うから
プロの人に勝てるわけないが
「ありがと。」
とだけ言った。

佐々木君から話があると
言われて
私達は、Cafe-tasteを後にした。
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