大事な大切な人

来客を知らせるブザーがなり

7ヶ月のお腹を抱えて玄関へ。
「はい。どなた様でしょうか?」
「黒野と申します。」
と、言われて

くろの?知らないなと思っていると
「ご主人の里見 裕典さんの事で
お伺いしました。」
と、言う。 

私は、リビングのソファーに
腰掛けている お義母さん見た。

お義母さんもなに?と言う顔をされている。

ここで避けても同じではないかと思い
「お義母さん、話しをきいてみますね。」
と、言って玄関を開けると·······

いきなり······

「あなたね。
妊娠してるからって
ゆうちゃんを縛り付けるなんて!!
早く離婚に応じなさいよ!!!
産んで育てられないなら
しかたないから育てあげるから。」
と、可愛い顔をしてるが
きゃんきゃん騒いでうるさい。

私が黙っていると
「何、黙ってるの?
わかったの?わからないの?
頭、悪いんだから。
だから、裕ちゃんから捨てられるのよ。」
と。

するとお義母さんが
「侑華さん、上がって頂きなさい。」
と。

私は、お義母さんに頷いてから彼女に
「どうぞ。」
と、伝えると
「誰か知らないけどまっいっか。」
と、彼女。

ソファーに座る彼女にお茶を
と、思って立ち上がると
お義母さんに手で静止されて
「それで、黒野さんでしたよね。
あなたは、裕典とは、
いつからどのようなお付き合いを?」
と、訊ねる お義母さん。

「ゆうちゃんとは、3ヶ月前から
付き合ってるの。
どんなって?普通の恋人同士みたいな。
まあ、もっぱら、私のアパートで
過ごしているかな?
で、おばさんだれ?」
と、黒野さん。
「本当に情けない。
何をやっているのかしら。」
と、お義母さん。

私は、言葉が出なかった。

すると
「お引き取り下さい。
裕典には、こちらから伝えます。」
と、言うお義母さんに
「どうして?!おばさんに
そんな事言われないと行けないの?!」
と、騒ぐ黒野さんに
「私は裕典の母です。」
と、言うと驚いた顔をして
急いで玄関に向かう黒野さんに
「これ以上、裕典に関わるようでしたら
法的措置を取ります。」
と、お義母さんに言われて
黒野さんは、靴も履かずに慌てて
玄関から外へ出て行った。

お義母さんは、
  私を振り向くと
    同時に········
 
私は、そのまま倒れて終い
    救急車で病院へ運ばれた。
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