怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~
『あの患者の主治医は聖一じゃないわ、私よ』
『木内さんが倒れる前、なにか変わった事はなかった? 血圧があがるような事をしてたとか』
シャワーを浴び、パジャマに着替えてこれから寝ようとしたけれど、友梨佳先生に言われたことがずっと頭にこびりついてまったく眠気がやってこない。
「真希、どうした?」
「え?」
ベッドの縁に腰掛けて俯いていると、湯上りの相良さんがガシガシと髪の毛を拭きながら寝室に入って来た。
相良さんはきっと家に帰宅してからずっと笑顔になれない私に気づいている。それを心配してくれているのが伝わって、無理に頬を緩めて笑おうとするけどできなかった。
友梨佳先生とのことはまだ彼に話していない。
「どうせまた木内さんのことを心配してるんだろ? 大丈夫だ。安定してきたみたいだしな。意識もしっかりあるし、今後の経過次第では俺の科でも診察が必要になってくるかもしれないが」
相良さんが俯く私の横に腰を下ろし、そっと肩を引き寄せた。木内さんのことが自分のせいなんじゃないかと思うと、その優しさも苦しく感じる。
「真希?」
「相良、さん……私」
ずっと堪えていたものが溢れそうになる。抑えても抑えてももう無理みたいだ。
「木内さんが倒れたの、きっと私のせいなんです」
「え?」
勢いよく顔をあげたものの、相良さんと目が合うと一瞬言葉に詰まる。
『木内さんが倒れる前、なにか変わった事はなかった? 血圧があがるような事をしてたとか』
シャワーを浴び、パジャマに着替えてこれから寝ようとしたけれど、友梨佳先生に言われたことがずっと頭にこびりついてまったく眠気がやってこない。
「真希、どうした?」
「え?」
ベッドの縁に腰掛けて俯いていると、湯上りの相良さんがガシガシと髪の毛を拭きながら寝室に入って来た。
相良さんはきっと家に帰宅してからずっと笑顔になれない私に気づいている。それを心配してくれているのが伝わって、無理に頬を緩めて笑おうとするけどできなかった。
友梨佳先生とのことはまだ彼に話していない。
「どうせまた木内さんのことを心配してるんだろ? 大丈夫だ。安定してきたみたいだしな。意識もしっかりあるし、今後の経過次第では俺の科でも診察が必要になってくるかもしれないが」
相良さんが俯く私の横に腰を下ろし、そっと肩を引き寄せた。木内さんのことが自分のせいなんじゃないかと思うと、その優しさも苦しく感じる。
「真希?」
「相良、さん……私」
ずっと堪えていたものが溢れそうになる。抑えても抑えてももう無理みたいだ。
「木内さんが倒れたの、きっと私のせいなんです」
「え?」
勢いよく顔をあげたものの、相良さんと目が合うと一瞬言葉に詰まる。