怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~
相良さんは私と付き合っていることを公表したっていいって言ってくれているけれど、同じ職場でしかも相良さんは女性職員から特に人気があるし、私も彼も仕事に支障が出てしまっては困る。だからそういった理由で、私たちの関係は公表されていない。
「ごちそうさま。今日もうまかったよ、ありがとう」
「お粗末さまでした」
夕食が終わり、まったりとふたり並んでソファに腰かけコーヒーを啜る。私は相良さんと過ごす中でも特にこの時間が好きだ。今日、仕事でこんなことがったあんなことがあったと他愛のない話でも彼と一緒なら楽しくて仕方がない。
「相良さ――」
最近、「相良さん」と呼ぶと彼は『いつになったら苗字じゃなくて下の名前で呼んでくれるんだ?』と言いたげにほんのわずかに眉を潜める。昔は恥ずかしげもなく『聖ちゃん』なんて呼んでいたけれど、なんとなく照れくさくていまだに「聖一さん」と口に出せずにいた。でも、いきなり「聖一さん」なんて呼んだららどんな顔をするだろう。そう思と恥ずかしいなんて気持ちよりも、急に沸いた好奇心が私の口を開かせた。
「聖一さんもまだ疲れが取れてないんじゃないですか? ゆっくりしてくださいね」
隣に座っている聖一さんにニコリと微笑んでみると案の定、意表を突かれた顔をして私を見つめた。
「まったく、不意打ちにしてはタチが悪いな」
「あ、もしかして照れてるんですか?」
「うるさい」
「ごちそうさま。今日もうまかったよ、ありがとう」
「お粗末さまでした」
夕食が終わり、まったりとふたり並んでソファに腰かけコーヒーを啜る。私は相良さんと過ごす中でも特にこの時間が好きだ。今日、仕事でこんなことがったあんなことがあったと他愛のない話でも彼と一緒なら楽しくて仕方がない。
「相良さ――」
最近、「相良さん」と呼ぶと彼は『いつになったら苗字じゃなくて下の名前で呼んでくれるんだ?』と言いたげにほんのわずかに眉を潜める。昔は恥ずかしげもなく『聖ちゃん』なんて呼んでいたけれど、なんとなく照れくさくていまだに「聖一さん」と口に出せずにいた。でも、いきなり「聖一さん」なんて呼んだららどんな顔をするだろう。そう思と恥ずかしいなんて気持ちよりも、急に沸いた好奇心が私の口を開かせた。
「聖一さんもまだ疲れが取れてないんじゃないですか? ゆっくりしてくださいね」
隣に座っている聖一さんにニコリと微笑んでみると案の定、意表を突かれた顔をして私を見つめた。
「まったく、不意打ちにしてはタチが悪いな」
「あ、もしかして照れてるんですか?」
「うるさい」